自治体の目玉施策を考える その5  モザイルタイルミュージアム 多治見市

こんにちは。

今回は多治見市のモザイルタイルミュージアムを取り上げました。計画段階では(仮称)日本タイル館とあっていたものです。

「多治見市モザイクタイルミュージアムは、多治見市笠原町の地場産業であるタイルについての情報が何でもそろい、さまざまな可能性が生まれる施設を目指して 建設されます。タイルは単調な壁や床を鮮やかに彩り、目の前の景色を賑やかにすることで、まちを、ひとを、元気にします。そんなタイルの魅力を知っていた だくために、地域で収集されてきたタイルの資料を基盤とし、タイルにかかわる情報や知識を集め、この地域で培われてきた技術を伝え、楽しくタイルと触れ合 える場を作っていきます。」

 モザイクタイルミュージアム応援サイト

 モザイクタイルミュージアム事業は、地元業界主体の運営を前提に進められてきており一般財団法人たじみ・笠原タイル館に委託されました。2015年に本体工事に着手し、翌年6月にオープンします。総事業費は12億円で、合併特例債を充てられる。年間約2万人の来館者数を見込んでいる。

1 建設の目的

産業観光の促進

タイルに関連した歴史や文化、生活スタイルを広報・発信することにより、その魅力の再認識を促し、地域資源(やきもの・タイル等)を媒体にして人的交流、地域づくりに寄与する

地場産業の振興

地場産業生産物である「タイル」を維持・発展させるため、(エンドユーザーとなる)来訪者へ直接アプローチし、タイルの魅力発信や消費者ニーズを知る機会とするとともに新たなビジネスチャンスの場とするなど、地場産業の振興に寄与する

多治見市/(仮称)日本タイル館

2 問題点

観光需要などの目的を果たすか

確か多治見市には既にセラミックパークという陶器の会場があるはずです。また隣の土岐市にもどんぶり会館があります。これら既存施設の入場者も増加傾向にあるはずはありません。産業観光に寄与するでしょうか。できたら具体的積算根拠を教えてほしいです。また陶器やタイルは割れたりしない限り新調しないように思います。名古屋のノリタケカンボジアを生産拠点にしています。もはや陶磁器産業は日本で発達するのは難しいのではないでしょうか。消費者が知る機会となるのはむしろホームセンターなどでクラフト・DIY教室の方が多いように思います。

合併特例債の使用

有利な特例債であっても、それが借金であることに変わりはありません。隣の土岐市は多治見市より人口が少ないにもかかわらず、東海環状自動車道やアウトレットにより急速に観光客を取り込み、成長しています。数年後にはイオンもやってくるそうです。他方、多治見市は未だハコモノ行政で、借金をして無意味なものを作っています。

透ける理由

今年、多治見市は笠原町と合併してちょうど10年になるようです。合併にあたって笠原町が承諾する条件として地域振興を挙げていたかもしれません。合併直後から検討されてきた建設計画のようです。

多治見市/多治見市制75周年・多治見笠原合併10周年記念事業

テイラースイフトなど有名人が愛してやまないのは、こんな陶器らしいです。

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