個性的な公務員 おとなしい人=公務員じゃなかった その6
こんにちは。
今回は復興庁事務次官の岡本全勝さんです。
http://mainichi.jp/articles/20160407/org/00m/010/031000c
毎日フォーラム 霞が関トップに聞く
東日本大震災 復興が日本を変える-行政・企業・NPOの未来のかたち
- 作者: 岡本全勝(復興庁事務次官),藤沢烈,青柳光昌,岡本全勝
- 出版社/メーカー: ぎょうせい
- 発売日: 2016/02/27
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (3件) を見る
上記本は以前に紹介しました藤沢烈さんも載っておられます。
官僚主義の打破
官僚批判に前例主義と縦割りがあります。新しい課題が生じても「前例がありません」「法律に書いてありません」「私の所管ではありません」と言って拒否してしまうのが前例主義です。しかし、前例のないこと、法律の想定しなかったことが起きたときには言い訳にもなりません。想定外の災害を前にした場面に、官僚の能力が試されたのです。私たちは「これまでの経験に縛られるな」を合言葉にしていました。
行政の転換(対象の中心をモノから人へ)、官僚の底力、変化する課題
「情報収集」通信手段が破壊され人員も欠く中で、本部が「何でも引き受ける」という姿勢でたらい回しを防ぎ、情報の集約を図られました。
「判断」と「指示」刻一刻と被災者の徒労も蓄積する中で、瞬時の判断を行い、責任者がしっかり責任を持つことで言いっ放しもなくなり、指示の完結を図られました。
新しい分野への行政の取り組み
被災者の孤立防止のための見守りやコミュニティの形成支援はこれまで家族や地域に委ねられていました。今回はNPOとの協働、支援企業への仲介などが行われました。
自治体や公務員への期待
刻々と変化する時代にある中で、新しい課題をいち早く認知し、対応を自ら考えなくてはならなくなりました。法律によって与えられた任務を遂行するだけでなく、新たな課題を発見する広い視野と柔軟な発想が今、公務員に求められています。