個性的な公務員 おとなしい人=公務員じゃなかった その4

こんにちは。

 「Mr.復興」と呼ばれた男

今回は、マッキンゼーを経てNPO、社会的起業、一般社団法人RCF復興支援チームの代表理事であり、復興庁政策調査官も勤めておられた藤沢烈さんです。一般社団法人RCFは復興事業の立案や関係者間の調整役である「復興コーディネーター」としての役割を担っている。政治・行政、企業、非営利セクターという3領域にまたがって活躍する「トライセクター・リーダー」の典型といえます。

原体験

現在の活動につながる“原体験”は、阪神淡路大震災オウム真理教事件で2つのことから学んだのは、社会は意外ともろいということです。高速道路の崩壊とか、1つの宗教団体が日本を動かしてしまう有様を見て、国とか地域とか産業、建物とか、人間が作っているハード、ソフト、システムはそれほど信頼できるものでも、頼れるものでもないということを知りました。

「目の前のことに真剣になる」が信条

ある企業は、自治体に出掛けていって、「これやらせろ」などと言う。ところが自治体は、目の前のことに困っていてそんな余裕はなく、申し出を断る。行政は行政で企業のことも、NPOのこともわからない。だから自分たちで全部やろうとして、結局回っていなかったという状況がありました。僕らはそこを必死につないできたのです。

変わりゆく社会貢献活動

企業は最近CSVすなわち本業の一環として社会貢献活動に力を入れています。ビジネス以外の領域で自分たちの存在意義を発揮しないと、この日本社会にいる意味がないと気づき始めたのではないでしょうか。

business.nikkeibp.co.jp

復興は階段と踊り場の連続

今村久美氏は、NPO法人「カタリバ」で教育支援、コラボ・スクールを行っている。茂木崇史氏は、「一般社団法人まちの誇り」を作り、水産業支援や地域活性に尽力していく。彼らに共通することは、自分に役割があると感じて飛び込んでいったことだ。彼らは、今後別の事態が起きたらそちらに移動するだろう。「それでもいい。一つの出来事によって自分を開き、飛び込んでいくのが鍵」。


diamond.jp

社会のために働く 未来の仕事とリーダーが生まれる現場

社会のために働く 未来の仕事とリーダーが生まれる現場

 

 マッキンゼーを経て被災地で奮闘される藤沢さん。彼の調整の仕方や考え方には第一線で活躍されるビジネスマンとしての思想が盛り込まれており、一般の公務員とはかけ離れているかもしれません。コーディネーターは彼だからこそ成り立ちうるように思います。しかし、公務員も公務員志望の人もこういった崇高な理念と行動力は大いに学ぶべき点と思います。

皆さんが第一希望の公務員となれますよう、心から祈っています。

乾晶