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自治体の目玉施策を考える その1 関ヶ原古戦場グランドデザイン

こんにちは。

自治体の目玉施策は、果たしてうまくいくのか、考えてみたいと思います。まずは、その第一弾となる岐阜県の「関ヶ原古戦場グランドデザイン」です。

1 施策の概要

岐阜県:関ケ原古戦場の整備より

①古戦場の整備

 岐阜県関ケ原町では、多くの歴史ファンや観光客を呼び込み地域の活性化につなげるため、関ケ原合戦420周年などの節目を迎える2020年に向け、関ケ原古戦場の整備を進めています。

古戦場の課題

  • 関ケ原の戦い」のブランド力の活用
  •  古戦場としての雰囲気やイメージづくり
  •  古戦場史跡の歴史的価値の保全と活用
  •  歴史の真実、その面白さやドラマを伝える工夫
  •  一般の観光客が楽しめる環境整備

ターゲット

関ケ原古戦場を訪れる観光客には、その種類によって 異なるニーズがある

歴史ファン(史跡や戦地の 保全整備強化)→リピーター拡大

旅行ファン (分かり易い説明 景観・名所・土産など の「歴史」+α)→マーケット拡大

教育旅行 (歴史や文化の 知識習得)→マーケット拡大

 

http://www.pref.gifu.lg.jp/event-calendar/s11334/world-battlefields-summit.data/World-Battlefields-Summit-pressrelease.pdfより

②世界古戦場サミット開催

世界古戦場サミットの開催について

世界的に名高いベルギー王国の「ワーテルロー古戦場」及びアメリカ合衆国の「ゲティスバーグ古戦場」の関係者を関ケ原古戦場にお招きし、世界三大古戦場として、古戦場の持つ魅力や可能性を確認するとと もに、古戦場の使命や課題等について意見を交わす、世界古戦場サミットを開催します。

 2 問題点

①そもそも関ヶ原の戦いに「ブランド力」はあるんでしょうか?「ブランド力」とは知名度があるだけでなく、他とは別格の存在で手に入れたい、行ってみたいという人の欲求を満たすものと思います。そうだとすれば、関ヶ原の戦いには、日本史の中でも有数の戦いとして知名度はあり、「天下分け目の」キャッチフレーズもありますから他の戦いとは別格の存在とはいえそうです。しかしながら、「絶対行ってみたい」場所とはいえずブランド力はないのではないでしょうか。

 またもはや民家などの建物が点在しており、当時の風景を共有するのは困難ではないでしょうか。

 その上、民間でもそうですが、事業をやるのにまずは小さく始めよ、というのが基本です。古戦場の整備はあまりに広すぎます。昔の「東京から東濃へ」という首都機能移転キャンペーンのように無駄遣いで終わってしまうように思います。また私は歴史に疎いのですが、関ヶ原の戦いに多数のエピソードとともに見どころが多くあるでしょうか。実際にリピーターが存在するかも疑問です。まずは時代劇やアニメなどで盛り上がりをみせてからでも遅くないように思うのですが(あくまで民間の自主的なものから)。

②そもそも他の世界古戦場と肩を並べられる戦いだったのでしょうか?ワーテルローの戦いによりナポレオンが負けたことで今のベルギーがあり、EUができたとさえいう人もいます。またゲティスバーグの戦いは南北戦争のものであり、奴隷解放の重要な意味を有していたはずです。他方、関ヶ原の戦いには、そのような意味合いがないのです。新しく意味づけられてもいません。またヨーロッパやアメリカ、アジア人でさえ日本の戦いや武将について知らないのです。

 確かに関ヶ原の人口は減少傾向にあり、観光で集客することは意味があります。しかし、一昔前のハコモノ行政の延長で莫大な投資をすることは、公務員年収ランキングで都道府県43位の県債残高が高い県としてするべきではありません。